Growwwth Noteは、SaaS / サブスクリプションの事業成長を目指す、
すべてのビジネスパーソンのためのカスタマーサクセスメディアです。

  1. Growwwth Note
  2. カスタマーサクセス実践
  3. 【実践編】カスタマーサクセス・カスタマーサポートの具体事例3つを紹介

【実践編】カスタマーサクセス・カスタマーサポートの具体事例3つを紹介

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
【実践編】カスタマーサクセス・カスタマーサポートの具体事例3つを紹介

「カスタマーサポートがあるのに、カスタマーサクセスも必要?」
「必要ならば、カスタマーサポートとカスタマーサクセスを並列で導入している企業の事例を知りたい」
このように考えたことはないでしょうか。

 

近年注目を集めているカスタマーサクセスですが、すでにカスタマーサポートがあるから不要なのでは、と考える企業も少なからずあるようです。

 

そこで本記事では、カスタマーサクセスとカスタマーサポートの両方を運用している企業や、「カスタマーサポート」の代わりにカスタマーサクセスを導入した企業の具体的な事例を3つご紹介します。カスタマーサポートに加えて、カスタマーサクセスに取り組むことで得られる7つの成果も解説しますので、導入を検討する際の参考にしてください。

カスタマーサクセスをはじめる前に知っておきたい3つのポイント
ホワイトペーパー『カスタマーサクセスマネジメント 』の詳細はこちら >

 

カスタマーサポート / カスタマーサクセスの具体事例

カスタマーサポートとカスタマーサクセスの両者を導入している企業では、どのように活用しているのでしょうか?今回は、株式会社ユニリタ・アドビ株式会社・株式会社日立ハイテクでの具体事例をご紹介します。



株式会社ユニリタ



まずは、カスタマーサクセスプラットフォーム「Growwwing」を提供している弊社ユニリタの事例を紹介します。


ユニリタでは、当初「LMIS」というヘルプデスク支援ツールを提供していました。LMISは立ち上げから数年後、顧客の増加にともない解約も増える課題を抱えるようになりました。もともとサブスクリプション型のサービスではなかったことから、ARRやLTV、解約率といった数値がKPIとして設定できておらず、さらには、どのお客様がサービス活用上の問題を抱えているのかも、わからない状態だったのです。


顧客や契約の管理にはLMISを活用(LMISのサポートをLMISで管理しながら)してカスタマーをサポートしていましたが、それだけでは顧客の状況を十分に可視化できませんでした。


そこで、まだ社内で浸透していなかった「カスタマーサクセス」の考え方の啓蒙からはじめ、顧客訪問によるVoCの収集や利用状況の分析を通じて解約要因を分析し、必要な活動を洗い出した上で、元来のシステム開発力を駆使し、LMISをカスタマーサクセス業務にも対応できるようカスタマイズしました。


これによりARRやLTV、解約率といった、SaaS / サブスクリプションビジネスに必要な各種指標の可視化を実現しました。そして解約要因や解約兆候にある顧客の行動をリアルタイムに把握し、カスタマーサクセスに取り組むことで、年次解約率を10%から3%へと大幅に低減するとともに、追加契約の増加も実現するという結果を得たのです。




アドビ株式会社

デジタルマーケティング領域の包括的なクラウドサービスを提供するAdobe Experience Cloudでは、カスタマーサクセス本部で顧客の成功に向けて手厚いサポートを行っています。


カスタマーサクセス本部全体としては、顧客にしっかり製品の機能を活用してもらい、Adobe製品の価値を感じてもらうこと、そして最終的に顧客のビジネスに貢献することを目的としています。そのなかで、とくにテクニカルな部分に関しては、カスタマーサポートが支援を行います。つまりカスタマーサクセスのなかに、カスタマーサポートが内包されているのがAdobeのカスタマーサクセス部門の特徴です。


たとえばKPIが決まっていないような顧客に対しては、ビジネスゴールからツール利用やKPIにまで落とし込むまでの支援をすることがあります。しかしツールを活用して成果を出すためには、機能や技術を適切に理解していなければなりません。そういった場面では、カスタマーサポートが中心となって支援を行うのです。




株式会社日立ハイテク

株式会社日立ハイテクは、半導体統合ソリューションを提供している企業です。取り扱っている製品の特性上、顧客は長期にわたって利用を続けます。そのためアフターセールスの重要度が高く、顧客からカスタマーサポートにコンタクトがあれば迅速に対応する必要がありました。


しかしそういった情報管理は担当顧客ごとに分断された営業部単位の管理になっており、、購入後の顧客の満足度を上げるための、職種専門的な部署がないことが課題でした。その問題を解消するために立ち上げられたのがカスタマーサクセス統括本部です。


顧客に関する情報を一元管理・分析し、必要に応じて能動的にアプローチすることでクレームの芽を摘み取りつつ、カスタマーサポートに接触した顧客に対しては適切な部署に迅速なフォローを促すのが、株式会社日立ハイテクにおいてのカスタマーサクセスの役割です。




カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違い



ご紹介した事例からもわかるように、カスタマーサポートは顧客になにかトラブルが発生したときを起点として活動を開始するのが特徴です。一方カスタマーサクセスでは、顧客の利用開始とともに伴走をはじめ、製品の利用を通してビジネスの成功に導く役割を担います。


つまりカスタマーサポートは、顧客が問題なく製品を使用できることを目標としているのに対し、カスタマーサクセスでは「製品の利用」そのものではなく、利用によって「顧客が成果を得ること」を目指すのです。


両者の役割は異なりますが、製品そのものでの差別化が難しくなった今の時代、顧客満足度を上げ継続利用を促すためにはどちらも欠かせないものであることに変わりはありません。


カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いについては、以下の記事をご覧ください。
「カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いを6つの観点から解説!」

 



カスタマーサクセスによって生まれる”7つの成果”

ここからは、カスタマーサポートに加え、さらにカスタマーサクセスを導入・実践することで得られる成果を7つご紹介します。

 

オンボーディングの型化

顧客の成功を能動的にサポートすることが使命のカスタマーサクセスでは、サービスの利用開始時の導入支援を行う「オンボーディング」を重視します。オンボーディングでは、顧客の操作習得にかかる難易度やサービス特性等によって「ハイタッチ」「ロータッチ」「テックタッチ」「コミュニティタッチ」のいずれか、もしくは組み合わせによって、顧客のニーズや状況に応じた適切な支援を行います。


オンボーディングの成功体験を積み重ね、型化することで、効率よく顧客の導入支援を行えるようになります。



ヘルススコアによるアプローチ最適化


カスタマーサクセスでは、顧客情報や利用データなどを集積し、利活用することが特徴です。集めたデータから「顧客が自社のプロダクト利用を継続するかを測る指標」としてヘルススコアを算出します。スコアが低下傾向にある顧客には解約を防ぐために、スコアが高い顧客にはアップセル・クロスセルを促すためにと、どの顧客に対してどのような目的で、どういったアプローチをするかを仮説検証することができるのが、ヘルススコア導入のメリットです。


ヘルススコアについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
「【基礎編】ヘルススコアとは?その重要性とメリット、主な指標をわかりやすく解説」




カスタマードリブンなプロダクト開発サイクル


サブスクリプション型ビジネスで成功するには、顧客の意見や要望を中心にサービスを設計するカスタマードリブンな思想と姿勢を持つことが重要です。カスタマーサクセスを実践すると、顧客からの改善要望を確実に吸い上げ、適切なタイミングで開発にフィードバックし、的を射たサービスエンハンスにつなげられます。


その結果、顧客からさらなる支持を勝ち取り、永続的な成長を表すService Growth Cycleを確立できるのです。



解約率(チャーンレート)の削減

カスタマーサクセスを導入すると、解約率を削減させる効果も得られることもメリットです。前述の通り、カスタマーサクセスでは、利用データを集積してヘルススコアを算出することで、顧客の状況を継続的に監視します。そうすることでログイン回数が減った、利用時間が短くなったなどの兆候をつかむことが可能になります。


その結果、適切なタイミング・方法でアプローチし、顧客の不満が顕在化する前に解約の芽を摘み取ることができるのです。カスタマーサクセスを導入すると、解約率を削減させる効果も得られることもメリットです。


前述の通り、カスタマーサクセスでは、利用データを集積してヘルススコアを算出することで、顧客の状況を継続的に監視します。そうすることでログイン回数が減った、利用時間が短くなったなどの兆候をつかむことが可能になります。その結果、適切なタイミング・方法でアプローチし、顧客の不満が顕在化する前に解約の芽を摘み取ることができるのです。


チャーンレートについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
「【基礎編】【SaaSで重要】チャーンレートとは?平均値と計算式、施策を解説」



ネガティブチャーンの達成

カスタマーサクセスに成功して解約率が下がり、ネガティブチャーンが上回る状態になると、継続的な事業成長が見込めるようになります。ネガティブチャーンが解約を上回る状態というのは、解約にともなう減益を、既存顧客からの増加収益が上回る状態を指します。つまり新規顧客が発生しなくても事業が成長し続ける「純増状態」となり、自社の収益に大きく貢献するようになるのです。




ロイヤルカスタマーの創出

カスタマーサクセスで顧客の成功を伴走支援すると、顧客との信頼関係の深まりからファン化が促進され、ロイヤルカスタマーの創出につながります。ロイヤルカスタマーは継続的にサービスを利用してくれるのはもちろん、アップセル・クロスセルしやすくなる、新規顧客をもたらしてくれるなど、収益への大きな貢献が期待できる顧客です。



顧客生涯価値(LTV)最大化

カスタマーサクセスに成功すると、顧客生涯価値(LTV)の最大化を実現できることが、もっとも大きなメリットです。LTVの向上は、解約率を下げる、顧客ロイヤルティを高める、できるだけ長く継続利用してもらいアップセル・クロスセルで購買単価を上げるといった、これまでに紹介したメリットすべてを達成した上で実現すべきものです。


LTVの最大化がサブスクリプション型ビジネスのゴールであることを考えると、カスタマーサクセスは事業成功の中心となり得る組織・役割といえるのです。カスタマーサクセスに成功すると、顧客生涯価値(LTV)の最大化を実現できることが、もっとも大きなメリットです。LTVの向上は、解約率を下げる、顧客ロイヤルティを高める、できるだけ長く継続利用してもらいアップセル・クロスセルで購買単価を上げるといった、これまでに紹介したメリットすべてを達成した上で実現すべきものです。


LTVの最大化がサブスクリプション型ビジネスのゴールであることを考えると、カスタマーサクセスは事業成功の中心となり得る組織・役割といえるのです。


LTVについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。
「【総集編】「LTV(Life Time Value)とは?」を「算出方法」と「最大化手法」の理解から紐解く」

 



まとめ


カスタマーサポートとカスタマーサクセスは「顧客満足度を上げる」点では共通していますが、目的や手法が異なります。そして、カスタマーサポートが存在する状況で、さらにカスタマーサクセスを導入することでさまざまな成果を得られます。


両方をどのように運用するかについての「正解」はありません。それぞれの事業・企業にあった運用方法を検討する際に、今回紹介した事例を参考にしていただけると幸いです。


渡邉 剛

執筆者情報:

渡邉 剛(わたなべ ごう)

ユニリタ自社開発のETLツール「Waha! Transformer」の導入教育/サポート、データ活用システム(ETL/DWH/BI)構築のプロジェクトマネージャーを歴任し、2018年にカスタマーサクセスチームの立上げ責任者を担当。
その経験からカスタマーサクセス専用ツールの必要性を実感し「Growwwing」の事業立上げをおこなう。
2020年7月の事業化からプロダクトマーケティングとカスタマーサクセスの責任者を担当。
カスタマーサクセスコミュニティ「CS KOMMONS」においてハイタッチ部 副部長も歴任。


『Growwwing 』サービス資料を無料でダウンロード

『Growwwing 』サービス資料を無料でダウンロード

LTV最大化のためのカスタマーサクセスプラットフォーム『Growwwing グローウィング』のサービス資料を無料でダウンロードいただけます。
『Growwwing グローウィング 』は、解約防止とネガティブチャーンを達成する顧客管理が実現。Salesforceとの相性は全ツールNo.1です。

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連キーワード

お役立ち情報

“取材・記事掲載
無料キャンペーン”中

“貴社のカスタマーサクセス実践体験を無料でPRしてみませんか?
これからカスタマーサクセスを始める方へのヒントになり、
勇気を与える貴社の物語を聞かせてください”