導入事例 - 株式会社山櫻
LTVを最大化するためのカスタマーサクセスプラットフォーム「Growwwing」の
株式会社山櫻の事例をご紹介します。
解約率1%以下を達成。属人化した顧客情報管理から脱却し、攻めのカスタマーサクセスを実現
Growwwingでサポート部門のプロフィットセンター化へ
名刺をはじめとしたオフィス向け紙製品事業を中心に事業を展開している株式会社山櫻では、自社のEDIシステムや人事データとの連携により業務効率化を実現するクラウド名刺発注管理サービス「NAMEROOM」を展開しています。このサービスを契約している企業に対するサポート支援の基盤として、LTVの最大化を目指し、カスタマーサクセスプラットフォーム「Growwwing」を導入。契約状況の見える化を通じて新たな価値創造を進めています。

課題
- ● 顧客支援に必要な情報が未整備、管理が属人的
- ● プロフィットセンターとして活用できる業務基盤が必要
- ● ローコード開発ツールではカスタマイズ費用や使い勝手に難あり
解決策
- ● 契約情報やカスタマイズ状況など顧客情報を一元管理できる基盤を整備
- ● アップセル・クロスセルへのアプローチが可能な顧客情報の管理を実現
- ● スモールスタートで導入可能な「Growwwing」により、メンテナンス工数・コストを最小化
導入メリット
カスタマーサクセス部門が「Growwwing」を活用することで、オンボーディングを効率化し解約率を1%以下に低減。顧客情報の一元管理も進み、部門はプロフィットセンターとして能動的な顧客アプローチが可能になった。
課題
オンボーディング含めた契約後の支援強化に向けた情報基盤の整備が必要に
1931年に市瀬商店として創業、名刺・封筒・あいさつ状などオフィス用紙製品を中心とした紙製品事業を軸に「紙とテクノロジーの力で出逢いに寄り添い未来をつくる」企業ビジョンを掲げて事業を展開している株式会社山櫻。クラウド名刺発注管理サービスをはじめとしたWebサービス事業やデジタル印刷ソリューションをトータルコーディネートするプリンター事業、物流業務をサポートするフルフィルメント事業、表彰状・宛名などの手書き・筆耕事業と、多角的に事業を展開しています。
ビジネスソリューション部門
ECカスタマーサービス部 部長
前田 陽平氏
2031年に創業100周年を迎える同社では、日本独自のビジネス文化である名刺交換の継承を軸に、新たな名刺の価値を創造するべく名刺ソリューションサービスの名称を統一、具体的なソリューションの1つが法人向けクラウド名刺発注管理サービス「NAMEROOM」です。「市場変化が激しい昨今でも、企業の顔となる名刺はブランド統一の観点からも重要視されています。多岐にわたる業務を担当する総務をはじめとした名刺管理を担当する部門の人的リソースが大きく増やせないなか、名刺発注業務のサービス利用が広がっており、今では100万人以上にご利用いただいています」とビジネスソリューション部門 ECカスタマーサービス部 部長 前田 陽平氏は説明します。
ビジネスソリューション部門
ECカスタマーサービス部
カスタマーサービスグループ 係長
藤澤 レイ奈氏
この「NAMEROOM」は、単に名刺をクラウド上で発注するだけでなく、顧客が運用しているEDIシステムや人事データとの連携といった従来の名刺発注フローを踏襲するなど、企業ごとにカスタマイズした形で提供されています。そのため、契約企業に対して継続的な導入・運用支援が不可欠ですが、契約情報や利用状況などは主に営業担当者が中心に管理していました。「基本的なお客様情報はサポート部門でも管理していますが、契約形態、お客様のシステムと連携したカスタマイズ状況など、サポートに必要な情報が担当営業を中心に属人的に管理されていました。そのため、メールで問い合わせがあった際には営業部門に確認することが多く発生し、社内でのキャッチボールも頻繁に発生していたのです」と語るのは、カスタマーサポートおよびカスタマーサクセスを手掛ける同部 カスタマーサービスグループ 係長 藤澤 レイ奈氏です。
ビジネスソリューション部門
ECカスタマーサービス部
カスタマーサービスグループ グループ長
加藤 茂隆氏
名刺発注のルールや慣習が顧客によって異なることから多くの要望が同社に寄せられており、サービスの継続利用に向けて対応品質を高めるには、顧客支援に必要な情報を一元的に管理できる基盤が必要でした。また、顧客からの問い合わせを待つだけでなく、同社自ら潜在的な業務課題を解決するソリューションを提案し、カスタマーサービスグループとして売り上げに貢献できる環境整備が求められていました。「サービスをいち早くご利用いただき、1日でも早く業務効率化につなげられるよう、オンボーディング領域から支援できる体制や基盤づくりが必要でした。さらに、利用状況を把握したうえでご担当者にアプローチできるプロフィットセンターとして活動するために、お客様情報を一元管理できる環境が求められたのです」と同グループ グループ長 加藤 茂隆氏は語ります。

解決策
スモールスタート可能でコストや使い勝手の面で最適な「Growwwing」、手厚い支援が期待できた点も高く評価
新たな環境として求めていたのは、顧客支援に必要な情報を集約し、サービス開始までのオンボーディングプロセスを管理できる仕組みでした。当初は営業部門の業務支援基盤として活用していた「Salesforce」をカスタマイズする案を検討していましたが、サポート部門も含めてすべて「Salesforce」で実装するにはコスト面や工数面などさまざまな懸念点がありました。 そこで、スモールスタートが可能なことを前提に、営業部門で利用しているローコード開発ツールを活用する案も浮上しました。しかし、業務アプリを同社の運用に合わせて一から作成する必要があり、さらに利用しやすいUXを提供するために作り込みが必要だと判断しました。
そこで注目したのが、ユニリタが提供するカスタマーサクセスプラットフォーム「Growwwing」でした。「Salesforce」基盤であるため、営業とサポートが同じプラットフォーム上で情報活用できる点を高く評価したのです。「確かにローコード開発ツールは事業部門側でもアプリ制作しやすいものの、画面そのものが見やすいわけではありません。その点、『Growwwing』は『Salesforce』同様にしっかりとしたUIが提供されているため使い勝手が高く、かつ私たちの要望に対してユニリタ側でサンドボックス上に作り込み、当社の運用に合わせたテンプレートとして活用できる環境を用意してくれました。われわれをよく知っていただけているからこそ、使い勝手のいい環境が整備できると考えたのです」と藤澤氏。

またシステムに強いメンバーばかりでない同グループにとって、ベンダーからの支援は非常に重要でした。「機械的に対応されてしまうと活用が進みません。その点、ユニリタは他のソリューションでもお世話になっていたので、当社の文化を肌感覚でよく理解してくれています。相談できるパートナーとして最適だったのです」と前田氏。ユニリタが顧客に対して実践しているカスタマーサクセスを学ぶという意味でも、多くのヒントを得られることが期待されました。
結果として、カスタマーサクセスを通じて顧客との関係性を強固にし、最終的なLTV最大化と名刺の新たな価値創造につなげる基盤として、「Growwwing」が選ばれることになったのです。
導入効果
解約率を1%以下に低減、情報の共有で業務効率化に「Growwwing」が貢献
現在は、クラウド名刺発注管理サービス「NAMEROOM」を契約する約2000社の顧客情報がカスタマーカルテに登録されており、グループメンバー含めて約20名が「Growwwing」にアクセスしています。契約情報の管理やサクセスプランを利用したオンボーディングプロセスの管理を通じて顧客支援を行っています。「契約情報やオンボーディング状況などは顧客接点を持つ営業部門に対しても公開・共有できるようにする計画です。また、問い合わせ管理は現在別の仕組みで運用していますが、いずれ『Growwwing』で一元管理できるようにしたい」と前田氏は説明します。
日々の運用では、新規契約情報の登録や名刺発注担当者の変更に関する情報メンテナンス作業を中心に、継続率や解約率などカスタマーサクセスにおけるKPIをダッシュボードで定期的に確認しています。また、最新の顧客情報をもとにメールマガジン発行やウェビナー案内などを行っています。
オンボーディングについては、サクセスプランの機能で契約手続き、サンプルデータ提出、校正作業、確認といった業務プロセスが設定されており、いち早く利用開始して「NAMEROOM」の価値を実感してもらう活動を推進しています。なお、次のアクションにつなげるためのヘルススコアについては現在運用方法を模索しており、単なる名刺の発注数だけではない係数をどう見ていくのかを検討している状況です。
今回「Growwwing」にて顧客支援の基盤を整備し、担当者へ情報を的確に提供できるようになり、顧客接点を持つ各部門が1つの情報を共有することで業務効率化につながっている点が大きいと高く評価します。「お客様ごとに実施するカスタマイズでは、サービス開始までの期間が長くなってしまうと、当初の要望が変わってくることもあります。1つの場所で情報が共有できることで内部の認識違いを回避できますし、情報確認のための社内でのキャッチボールは圧倒的に減らせています」と前田氏は評価します。
また、カスタマーサクセスにおけるKPIの1つとなる解約率については、元々低い状況ではあったものの、1%以下にまでおさえるなど、安定した事業基盤の構築にもつながっています。具体的には、営業が持っていた顧客情報を整理・一元化し、顧客をセグメントごとに分けることで、個別に最適なアプローチがしやすくなったことが挙げられます。「問い合わせがあって初めて動き出すケースが多かった顧客支援についても、サポート品質をどう改善していくのかといった方向に目が向くようになり、能動的にアプローチしていくという意識変革に貢献しています」と藤澤氏。
プロフィットセンターとしてサポート部門を変革していく動きにも貢献しています。「しっかりと利益を出していく組織として、どうアプローチしていくのかを検討できる基盤が整備できたことは大きな成果です。また、オンボーディングについても当社が作成したスケジュールをお客様に共有し、期限を適切に管理可能になり、納期短縮にも貢献しています」と加藤氏は評価します。
ユニリタについては、同社をよく理解していることもあり、気軽に相談できる相手として最適だと前田氏は評価します。「前回話した内容がチーム全体に共有されており、要望もきちんと把握いただけています。カスタマーサクセスという意味でも、参考になる点が多い」と評するのは加藤氏です。直接的なサポート以外にも、コールセンターの手厚い対応も評価の声が寄せられています。「問い合わせ窓口としてコールセンターに連絡する機会もありますが、とにかく返信が早い。必要な資料も提供いただけますし、手厚く支援いただけて感謝しています」と藤澤氏からも好評です。
今後の展望
ヘルススコアやプレイブックなど「Growwwing」の活用をさらに広げていきたい
現在は、いち早くサービス開始してもらうためのオンボーディング領域を中心に「Growwwing」の活用が進んでいますが、本来のカスタマーサクセスが目指すアップセル・クロスセルにつなげていけるよう、利用者の状況からアクションを起こすためのヘルススコア設定など、より深く「Growwwing」を使っていきたいと語ります。「まだ必要な数字が取れていない部分もありますが、目指すべきLTV最大化に向けた数字の可視化に取り組んでいくことで、しっかりアプローチしていけるような環境整備を進めたい」と藤澤氏。顧客情報が整理できたことで、ウェビナーの開催頻度アップなど顧客接点を増やしていきたいと言います。
また、契約者から寄せられる問い合わせ件数が多いため、煩雑な運用を回避するために、現状は個別の仕組みで問い合わせ管理を実施しています。「本来は、『Growwwing』が持つ問い合わせ管理の機能を使いたいところですが、どこまでの情報をひもづけていくのか運用面を考慮して検討する必要があります。うまく切り分けて情報を一元管理できるようにしていきたい」と加藤氏は期待を寄せています。
他にも、プレイブックの設定によってタスクを自動化できるような取り組みも進めていきたいと前田氏。「限られたリソースのなかで事業を拡大していくためにも、お客様に自己解決いただくところと有人対応すべきところはしっかり切り分けて整理していく必要があります。タスクを自動的に動かしていけるプレイブックの機能などは期待しています」。
特に組織変更や企業買収などによって名刺の情報は変わるため、企業変化をいち早くキャッチできるという意味でも名刺が持つ意味は大きなものです。「名刺に関連した変化をうまく可視化して企業データベースなどとうまく連携させながら、『Growwwing』でお客様の業務を円滑に支援できる基盤整備をさらに進めていきたい」と前田氏に今後について語っていただきました。
会社情報
| 会社名 | 株式会社山櫻 |
|---|---|
| 創業 | 1931年(昭和6年5月) |
| 設立 | 1948年(昭和23年2月) |
| 資本金 | 8,000万円 |
| 事業内容 | 紙製品の製造・販売と付帯する事業 パソコンによる名刺・はがき作成システム、プリンター等の開発と販売 オンデマンドによるデジタルカラープリントのサービス インターネット利用事業 フルフィルメント事業 筆耕サービス |
| ホームページ | https://www.yamazakura.co.jp/ |

セミナー情報
LTV最大化のための手法やノウハウなどの紹介とサービス詳細について紹介します。
Growwwth Note
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