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【総集編】顧客ロイヤルティ完全理解!基礎から実践まで網羅

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【総集編】顧客ロイヤルティ完全理解!基礎から実践まで網羅

「顧客ロイヤルティを向上させるとどんなメリットがあるの?」

「顧客ロイヤルティを向上させる具体的な方法を知りたい」

SaaSをはじめとするリテンション型ビジネスが拡大するにともない、このように顧客ロイヤルティに強い関心を寄せる企業が増えています。

 

カスタマーサクセスの目標は、LTVの最大化による収益への貢献です。そのためには、顧客が企業やプロダクトに対して感じる信頼・愛着を指す顧客ロイヤルティの向上が欠かせません。

 

本記事では、顧客ロイヤルティを高めるメリットやそのための方法など、基礎から実践まで、事例も含めて解説します。

 

顧客ロイヤルティとは


顧客ロイヤルティ(Royalty)とは、顧客が企業やプロダクトに対して感じる「信頼」や「愛着」を指します。ロイヤルティの高い顧客は長期の契約継続が見込め、継続的な収益向上に貢献することから、多くの企業が重要視している指標のひとつです。

 

→詳細はコチラ

「【基礎編】顧客ロイヤルティとは?顧客満足度との違いやメリット、測定指標を徹底解説」




顧客ロイヤルティの向上で得られるメリット

 

顧客ロイヤルティを向上させることで得られるメリットは5つあります。

 

①顧客の継続利用率が高まる

ロイヤルティの高い顧客は、企業やプロダクトに強い愛着を感じるため、継続利用率やリピート率が高まります。特に継続利用されることによってのみ利益が出るサブスクリプション型のビジネスにおいては、企業の安定経営に貢献します。

 

②顧客単価やLTV、収益が向上する

ロイヤルティが高まると、継続利用はもちろんアップセルやクロスセルにも成功しやすくなるため顧客単価や契約アカウント数の向上に繋がり、結果的にLTVが増加します。

 

③紹介(口コミ/リファラル)による高品質リードを獲得できる

ロイヤルティの高い顧客は、積極的に他者へ自社プロダクトを推奨してくれる傾向があるのもメリットです。プロダクト情報とあわせて高評価も伝わっているため、確度の高い高品質なリードを効率的に獲得できます。

 

④満足度の高いレビューを得られる

ロイヤルティが高まった顧客からは、プロダクトに対する満足度の高いレビューを得られます。SNSなどによる良質な口コミの拡散も期待できるでしょう。

 

⑤顧客の声を反映してプロダクトを改善できる

ロイヤルティの高い顧客からは、プロダクトに対する意見や要望を収集しやすいのもメリットのひとつです。顧客の生の声を反映してプロダクトを改善することで、より顧客ニーズにマッチしたプロダクトを提供できるようになります。




顧客ロイヤルティを確認する主な指標

 

顧客ロイヤルティを確認できる指標には、感情を数値化したものや行動面を把握するためのものなど複数あり、自社の目的にあったものを選ぶことが大切です。主な指標を5つ紹介します。

 

①NPS®︎

NPS®︎(Net Promoter Score)は、顧客ロイヤルティを測る最も代表的な指標です。NPS®︎では、まずは製品やサービスを他者に勧めたい度合いを「0〜10」の11段階で評価してもらい、「0〜6=批判者」「7〜8=中立者」「9〜10=推奨者」に分類します。

 

そのうえで「推奨者の割合−批判者の割合」の数式でNPS®︎を算出します。例えば推奨者の割合が35%、批判者の割合が20%だった場合、NPS®︎は35−20で15となります。NPS®︎は数値が高いほど顧客ロイヤルティが高く、また顧客の将来の行動を質問するため、業績との相関性が高いことが特徴です。

 

②顧客満足度(CSAT=Customer Satisfaction)

顧客満足度は、顧客が自社製品やサービスにどの程度満足しているかを表す指標です。一般的には、5段階か10段階で満足度を回答してもらいます。将来には関与しない点がNPS®︎とは異なるものの、現時点でのロイヤルティを測るのには有効です。

 

③継続利用・リピート意向

今後も継続して利用する、あるいは再購入や再利用する意向があるかを質問するのも、ロイヤルティの高さを知る方法のひとつです。継続利用・リピート購入する理由が、「ほかに適切な商品・サービスがないから」といったネガティブなものでないかもあわせて確認する必要があります。

 

④推奨行動

ロイヤルティの高い顧客は、気に入っている製品やサービスを人に勧める傾向があることから、推奨意向を確認するのも顧客ロイヤルティの把握には有効です。推奨意向は、SNSなどの口コミやレビュー数、紹介キャンペーンの利用者数などを確認して計測します。

 

⑤LTV

顧客ロイヤルティが向上すると、継続利用率やリピート率、アップセル・クロスセルの成功率などが上がるため、結果的にLTVも高まります。そのためLTVは、顧客ロイヤルティを長期的な視点で把握するための重要な指標となります。 

 



顧客のロイヤルティを高める方法

 

企業の収益や経営の安定性に大きく関与する顧客ロイヤルティを高めるには、どのような方法があるのでしょうか?ここでは考えられる方法を3つ紹介します。

 

①CX(顧客体験)を向上させる

技術が発達し、製品やプロダクトでの差別化が難しくなった今、顧客ロイヤルティを高めるためにはCXの向上が欠かせません。CXを向上させるには、まずはカスタマージャーニーマップなどを活用し、顧客との接点ごとに考えられる課題を抽出します。そのうえで個々の課題に対する改善策を検討・実践しましょう。カスタマージャーニーの各接点で顧客に良いUXを提供する地道な努力が、顧客ロイヤルティの向上に繋がります。

 

②顧客参加型イベントに参加してもらう。

企業と顧客が一緒に成功事例を作るプロジェクトを立ち上げる、イベントでの対談やセミナーに登壇してもらうなど、顧客参加型体験に参加してもらうのも顧客ロイヤルティの向上には効果的です。所有することで満足感を得られた「モノ消費」から、体験を重視する「コト消費」へ、そして近年はその場、その時にしか体験できない「トキ消費」へとシフトしています。企業と顧客が同じ時間を過ごし、何かを共創する体験が顧客ロイヤルティを高めるのです。

 

③ロイヤルティプログラムを導入する

「ロイヤルティプログラム」とは、利用頻度や利用額が多いなど、ロイヤルティの高いロイヤルカスタマーに対して特別なサービスや特典を提供することを指します。会員限定のイベントへの招待、新サービスの先行提供など、お得感とともに優越感を与えることで、ロイヤルカスタマーである自覚と誇りを感じてもらい、さらなるロイヤルティの向上を促します。



 

顧客ロイヤルティを向上させる方法:5つのステップ

ここからは、顧客ロイヤルティを向上させる具体的な方法を、5つのステップに分けて説明します。

 

ステップ1. 現状を確認する

まずは現時点での顧客ロイヤルティを把握するための、実態調査を行います。NPS®︎や顧客満足度調査など、顧客ロイヤルティを数値化できる手法を中心に、あわせてLTVや継続意向、推奨意向なども確認します。

 

ステップ2. KPIやターゲットを設定する

続いてKPIやターゲットを設定します。KPIは、どの指標をどの程度改善するのかを、具体的な数値目標として定めましょう。ターゲットはステップ1の分析結果をもとに検討します。基本的にはLTVや継続意向は高いのに、NPS®︎や満足度が低い顧客を優先します。

 

ステップ3. 効果的なCXを設計する

カスタマージャーニーマップを活用し、設定したターゲットの視点に立って、接点ごとの行動や感情を明らかにします。そこから問題点を抽出し、改善策を検討して施策を立てます。

 

ステップ4. 適切な施策を実践する

ステップ3. で設計した施策をもとに、セグメントしたターゲットに対して実際のアクションに移します。

 

ステップ5. 効果検証する

実践した施策については必ず効果検証し、PDCAを回しましょう。

 

→詳細はコチラ
【実践編】顧客ロイヤルティを向上させる方法や具体的な施策、成功事例を徹底解説





顧客ロイヤルティを高めることに成功した事例

 

最後に、顧客ロイヤルティ向上に成功した事例を3つ紹介します。

 

事例1:アメックス

カード会社のアメリカン・エキスプレス・インターナショナル(アメックス)では、従来の顧客満足度調査などからより業績に相関するNPS®︎に転換。カード紛失時の対応が顧客ロイヤルティに大きく影響することを知り、紛失時の対応を改善することで顧客ロイヤルティの向上・収益増を実現しました。

 

引用元:Voice

 

事例2:コナカ

紳士衣料専門店チェーンの株式会社コナカでは、オーダースーツブランド「DIFFERENCE」の採寸から購入、アフターフォロー、再来店までのCXを一新。2回目以降はオンラインで注文できるようにしたことで、オープンから1年で43店舗にまで出店数を増やすほど急成長しました。

 

引用元:TOSHO DIGITAL

 

事例3:salesforce

顧客管理ソリューション「salesforce」を提供する株式会社セールスフォース・ドットコムでは、「アイデアエクスチェンジ」と呼ばれるユーザー同士が自由に意見交換できるプラットフォームを顧客に提供。アイデアエクスチェンジ内で提案された機能を実装し、顧客に「自分たちの声が届いた」という満足感を与えることで、顧客ロイヤルティ向上に成功しています。

 

引用元:ITreview

 

→その他の事例や詳細はコチラ
【実践編】顧客ロイヤルティを向上させる方法や具体的な施策、成功事例を徹底解説」 

 

 

まとめ

 

顧客ロイヤルティを向上させると、継続利用やリピート購入、アップセル・クロスセルなどによるLTVの最大化に貢献します。顧客ロイヤルティを高めるには、より良質なCXが必須であり、そのためには顧客参加型体験の場やロイヤルティプログラムの提供が効果的です。

 

施策を検討する際には、まずはNPS®︎や顧客満足度調査などにより現状を把握し、カスタマージャーニーマップを活用して顧客の感情・行動を明らかにするなど、自社の顧客をよく知ることから始めましょう。

 

※ネット・プロモーター、ネット・プロモーター・システム、NPS、そしてNPS関連で使用されている顔文字は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標またはサービスマークです。

 

 



渡邉 剛

執筆者情報:

渡邉 剛(わたなべ ごう)

ユニリタ自社開発のETLツール「Waha! Transformer」の導入教育/サポート、データ活用システム(ETL/DWH/BI)構築のプロジェクトマネージャーを歴任し、2018年にカスタマーサクセスチームの立上げ責任者を担当。
その経験からカスタマーサクセス専用ツールの必要性を実感し「Growwwing」の事業立上げをおこなう。
2020年7月の事業化からプロダクトマーケティングとカスタマーサクセスの責任者を担当。
カスタマーサクセスコミュニティ「CS KOMMONS」においてハイタッチ部 副部長も歴任。


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