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【特別編】カスタマーサポートとカスタマーサクセス、両輪あっての「顧客対応」。双方の重要性・違い・共通点を現役CSMが徹底解説!

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【特別編】カスタマーサポートとカスタマーサクセス、両輪あっての「顧客対応」。双方の重要性・違い・共通点を現役CSMが徹底解説!

目次



今回は特別編!「カスタマーサポート(以下サポート)」と「カスタマーサクセス(以下サクセス)」の両方に取り組まれてきた、現役カスタマーサクセスマネージャーの実体験にもとづく記事となります。サポートとサクセスの違いは?と聞かれると多くの人が「サポート=受動的」「サクセス=能動的」と回答するでしょう。

言葉の理解としては間違いなく、求められる業務もそれぞれ異なります。一方、実務においては必ずしも境界が明確に分れていないことも多々あり、ひとりの担当者が双方を兼務をしているケースもまだまだ多いのが実状です。

 

そこで本記事ではサポートからサクセス、双方における経験をもとに、3つの観点からそれぞれの違いや共通点を語っていただきましょう。



著者経歴


今回特別編としてGrowwwth Noteに寄稿させていただくことになった瀬尾です。冒頭でご紹介いただいた通り、私はサポートからサクセスへとキャリアチェンジし、その後3年半ほど時間が経ちました。今回はこれまでの経験をもとに記事を書いていきますが、まずは簡単に経歴をまとめます。

SaaSベンダーのCSMとして働くものの経歴として、私のそれは一風変わっており、高校卒業後に医学部を目指し、昼間は仕事をし、休日や夜に勉強する、という二足のわらじ履く生活を送っていました。途中で大学進学を諦めて、仕事に専念したタイミングが実質社会人としてのスタートです。



社会人としての経歴を時系列にまとめますと、

 テクニカルサポート

  ・携帯キャリア(2013-2016 BtoC/電話)

  ・外資メーカー(2016-2017 BtoC/電話)

  ・EFOバーティカルSaaS(2017-2019 BtoB/電話・メール)

 カスタマーサクセス

  ・不動産系バーティカルSaaS(2019-2023 BtoB/電話・メール・ミーティング)

  ・CX系ホリゾンタルSaaS(2023- BtoB/電話・メール・ミーティング※現職)

のようになっております。

 

最初にサポートを選んだのは勉学と両立しやすかったという現実的な理由で、興味があったわけではありません笑

その後の転職の軸は、ひたすらスキルを身につけて「自身の市場価値を高めること」に重点をおき、BtoC→BtoB、サポート→サクセスといったキャリアパスを意識していました。

 

サクセス担当として仕事をする上で、サポート経験が役立ったことはいくつもありましたが、他の職種の経験者と比べてスキル不足を感じることもありました。そのような経験をもとに「実務における」サポートとサクセスの違いや共通点を、チーム体制、採用・配属などを例にまとめていきます。

 

 

カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違いと共通点



サポートとサクセスの違いや共通点に関しては、すでに多くの方がわかりやすい記事を書かれていると思いますが、実務においては必ずしも定義通りに判断できないことも多々あります。ここでは、私の経験を元に、より実践的なシーンにおける違い・共通点をお伝えしたいと思います。


カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いについて詳しくは以下の記事をご覧ください。

【基礎編】カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違いを6つの観点から解説!


 

カスタマーサクセスとの違い

サポートとサクセスの違いは?と聞かれれば多くの方が「サポート=受動的」「サクセス=能動的」と回答するでしょう。私も同じように回答しますし、業務内容を考えてもその通りだと思います。

 

その他の違いを考えると、サービスの性質にもよりますが主に対応する顧客層が異なります。サポートは「実際のサービス利用者」、サクセスは「決裁者など運用面の意思決定者」といったイメージです。



カスタマーサクセスとの共通点

次にサポートとサクセスの共通点を考えます。どちらも最前線で顧客の声を聞くことができる職種であり、顧客の声を聞く機会が社内で一番多い点はおそらく多くの企業に共通していると思います。

「問い合わせが急増して、エンジニアよりも早くサービスの障害に気づいた」という経験がある方も多いのではないでしょうか。

 

顧客の生の声を社内に届けて、サービスの改善に活かすことができるという点でも、共通しています。

サポートは受動的と言われがちですが、役割は問い合わせへの回答だけではありません。よく問い合わせを受ける機能の改善要望を出すなど、サービスの使いやすさを向上させる能動的な動きもあります。また、機能の使い方を案内するだけではなく、効果的な活用方法を案内できる場合もあります。顧客のやりたいことを実現する該当の機能がオプション機能や別のサービスであれば、アップセルやクロスセルの機会創出につなげることも可能です。

 

このように、サポートは受動的と言い切れず、考え方次第ではサクセスに近い能動的な動きをすることもできるのではないでしょうか。


 

カスタマーサポートとカスタマーサクセスの「兼務」「分業」のメリットデメリット

ここからは組織体制に着目し、サポートとサクセスが「兼務」か「分業」か、という観点で業務の内容の違いやメリット・デメリットを考えていきます。会社によってサポートとサクセスの「兼務」「分業」のどちらかの体制になっていると思います。

前職では、私が所属していたチームは兼務でしたが、サービスによって分業の場合もありました。その経験をもとに、それぞれのメリット・デメリットをまとめていきます。

 

サポート、サクセスを兼務

まずは兼務の場合です。

 

【メリット】

 ・情報連携がスムーズ

 ・機能、仕様の理解が深まる

 

【デメリット】

 ・業務過多になりやすい

 ・問い合わせ時の回答に時間がかかる可能性がある

 

メリットとして一番に挙げられるのは「情報連携がスムーズ」な点です。担当者が同じであるため、当たり前のことではありますがこの点は大きいでしょう。

共通点でも記載した通り、問い合わせの中にはアップセルやクロスセル、活用提案を行うヒントが隠されており、そのままサクセス業務に繋げることが可能です。

兼務をすることで、そういったヒントに気づきやすくなることは大きなメリットになります。

 

2点目は「機能、仕様の理解が深まる」という点です。問い合わせ対応を行うことは機能、仕様の理解を深める一番の近道となります。もちろん分業の場合でも機能、仕様の理解は求められますが、ある程度複雑な内容はサポート担当に依頼することもできるため、兼務の場合よりは理解が浅くなる可能性が高くなりがちです。

 

続いて、兼務の場合のデメリットは業務過多になりやすいという点です。ほぼ同じ意味合いになりますが、お客様との決まったMTGがある中、突発的な問い合わせにも対応しなければなりません。MTGが重なっている場合などは合間での回答となり、時間がかかってしまいます。

 

ここでデメリットを解消する手段として私が実施していた取り組みを紹介します。

 

【取り組み】

 ・運用に関わらない基本操作の問い合わせは担当企業に関わらず、全員で対応する

 ・問い合わせは社歴が浅いメンバーがメインで対応する

 

社歴の浅いメンバーにサポート業務を割り振り、チーム内で緩い分業制にしていました。この取り組みで得られるメリットは2点あります。

1つ目は、問い合わせの回答をすることで新しいメンバーの機能、仕様の理解が早期に進むことです。多くの問い合わせ対応を行うことで、よくある質問や顧客がつまずきやすいポイントを知ることができるなど、活きた知識が身につきます。

2つ目は、問い合わせへの回答時間を短縮できることです。新しいメンバーは比較的担当社数が少なく、ベテランのメンバーと比べて自由に使える時間が多くなります。そのため、回答に時間がかかってしまうといったことを避けられます。

 

一方で、知識が浅いため一人では解決できないという事態も多々発生します。そうした場合に備えて、社内の質問フローを整備したり、事前に確認すべき内容をまとめるといった対応をおこなっていました。



サポート、サクセスが分業

分業の場合に考えられるメリット・デメリット

【メリット】

 ・業務に専念できるため、専門性を高められる

 ・問い合わせ回答までの時間を短縮できる

 

【デメリット】

 ・情報連携がうまくおこなわれずアップセル、クロスセルの機会を逃す場合がある

 ・サクセス担者者の機能、仕様の理解が浅くなる場合がある

 ・担当者の間でどちらが対応するか曖昧な業務が発生する

 

分業の場合のメリットは専門性を高められるということです。それぞれに求められるスキルには違いがあり、自分の業務に専念することで専門性を高められるのは大きなメリットといえます。併せて、サポートを専門におこなうチームがいることで問い合わせへの回答時間を短縮できます。サポートチームのKPIに「問い合わせへの回答時間」を設定している企業も多いのではないでしょうか。

 

一方デメリットとしては情報連携不足により、アップセル・クロスセルの機会を逃してしまう場合があります。これは上記で記載した通り、問い合わせに隠れたヒントに気づかず回答だけで終わらせることで、アップセル・クロスセルに繋る機会を逃すことがあります。

この点に関しては、サポート担当者が意識することで改善は可能です。しかし、質問に回答するだけではなく、質問の背景にある顧客の要望を想像し、アップセル・クロスセルの提案をするというサクセス業務への理解が浅いと気づけないこともあるのではないでしょうか。

 

もう一点は、兼務の場合と比べると、サクセス担当者の機能、仕様の理解が浅くなりやすいことです。これは専門性を高めることとトレードオフの関係のため、ある程度仕方ないことではあります。

また、どちらの担当者が対応するかが曖昧な業務が発生して、業務を押し付け合うことになる可能性もあります。これはサポート、サクセスに限らず分業体制にすると発生しやすい問題ですが、組織の状況に合わせてルールを作ったり、仕組みを整えることで解決可能だと考えています。

カスタマーサポート経験者を採用・配属する際のポイント


ここからはサポート経験者を採用・配属するという視点でサポート経験者のスキルセットや得意/不得意なことをまとめていきます。



サポート経験者のスキルセット

一口にサポート経験者と言っても、「BtoC/BtoB」「IT機器やシステムなどのテクニカルサポート/その他契約や事務などの問い合わせ」「電話/メール/訪問」など様々です。

経験による違いもありますが、できるだけ共通する部分をまとめます。

ちなみに私の経験は、「BtoC/BtoB、IT機器やシステムなどのテクニカルサポート、電話/メール」です。


【サポート経験者の得意分野】

 ・基本的な顧客対応のスキル(電話/メール)が身についている

 ・基本的なIT知識がある※

 ・トラブルシューティングを行う際のポイントを理解している※

  ※テクニカルサポート経験者の場合


【サポート経験者の不得意分野】

 ・自分からサービスやオプションを提案すること(苦手)

 ・プロジェクトを進行、マネジメントすること(経験がないため)



採用する際のポイント

上記を踏まえて、サポート経験者を採用する際のポイントを考えます。

まずはじめに考えることは、自社のサクセスに求められる役割です。一口にサクセスといっても組織に求められる役割は会社によって大きく異なっています。

例えば、「アップセル・クロスセルなどをメインとした営業色が強い組織」「機能活用提案をメインとしたコンサル色が強い組織」「テクニカルサポートをメインとしたサポート色が強い組織」などです。もちろん、どれか一つに偏ることなく様々な役割を求められるのがサクセスですが、「自社においてはどの傾向が強いのか?」を意識してみるとよいと思います。


営業職が強い組織の場合、サポート経験者の採用はおすすめしません。なぜなら、アップセル・クロスセルにおいては自ら積極的にお客様に提案をしたり価格交渉を行うことが必要となるからです。サポート経験者はこういった業務の経験がない場合が多く、苦手意識をもっている人も多いからです。この場合、営業経験者を採用した方が早期に結果を出してもらえる可能性が高いでしょう。


一方、システムが複雑でサポート色が強い組織であればテクニカルサポートの経験者は相性がいいと言えます。担当するサービスのキャッチアップは必要ですが、基本的なITスキルが身についていることは有利に働きます。


これはあくまで私の経験をもとにした意見であり、キャリアチェンジに伴って新たなスキルを身に着けたいと考える候補者の方もいると思います。しかし、中途入社においては即戦力となることを求められる点を考慮すると、できるだけ自分の得意領域を活かせる企業に入社した方がメリットは大きいと考えます。


配属する際のポイント

続いて配属の際のポイントです。ここでは、サポートチームからサクセスチームに配属する場合を例に考えます。入社直後にサクセスチームに配属する場合はサポート経験者を採用する際に意識するポイントとほぼ同じと考えて問題ないでしょう。


キャリアチェンジやキャリアアップを考える際にサクセスチームへの配属を希望する方もいると思います。

この場合、普段のサポート業務において「活用提案やアップセル、クロスセルを意識できているか?」がポイントになると考えています。

共通点の項目でも述べた通り、普段の問い合わせの中にもサクセス業務につながるヒントはたくさん隠れています。言い換えれば、サポート業務においても質問に回答だけで終わらせずサクセス業務に近い動きをすることも可能です。役割の違いで自分では提案ができなかったとしても、ヒントに気づき、サクセス担当に引き継ぐ意識を持っていれば、チームの異動後も早期に活躍してくれる可能性が高いと考えています。

こういった意識付けができていなかった場合は、まずは日々の業務の中でサクセス業務の意識を高めることで、サポートからサクセスチームの異動に向けた下準備をしてもらうことも一つの方法ではないでしょうか。




まとめ


ここまで、実務におけるサポートとサクセスの違いと共通点に関して述べてきました。私の経験を基に主観を交えた内容のため、必ずしもすべての企業に当てはまる内容ではないと思います。一方で、実務においては「サポート=受動的」「サクセス=能動的」と明確に区別できず、それぞれを行き来しながら業務を行うことがあるという点に関しては、ご理解いただけたのではないかと思います。

サポートとサクセス担当者がお互いの業務を理解し、それぞれの役割を果たすことで、よりよい顧客のサクセスを実現できるでしょう。

 

また、現在は多くの方がさまざまな業種からサクセスに転職しています。

サクセスという職種には営業、コンサル、テクニカルサポートなど複数のスキルが求められます。すべてを満遍なく高いレベルでこなせることが理想であり、なかなか難しい職種だと思います。さらに、企業によって求められるスキルの比重も異なります。だからこそ、採用する側・応募する側、共にその企業における「サクセスで求められるスキルは何なのか?」「得意な領域は何なのか?」をしっかり理解しておくことが重要です。お互いがその点をしっかり理解した上で採用や配属をすることで、スキルのミスマッチを防ぎ、早期に活躍できると考えます。

今回は、そういった観点で「サポート経験者」の場合を例に取って考えてきました。サクセスのチーム構築、採用・配属においてこの記事の内容が少しでも皆様の一助になれば幸いです。

 

渡邉 剛

監修者情報:

渡邉 剛(わたなべ ごう)

ユニリタ自社開発のETLツール「Waha! Transformer」の導入教育/サポート、データ活用システム(ETL/DWH/BI)構築のプロジェクトマネージャーを歴任し、2018年にカスタマーサクセスチームの立上げ責任者を担当。
その経験からカスタマーサクセス専用ツールの必要性を実感し「Growwwing」の事業立上げをおこなう。
2020年7月の事業化からプロダクトマーケティングとカスタマーサクセスの責任者を担当。
カスタマーサクセスコミュニティ「CS KOMMONS」においてハイタッチ部 副部長も歴任。


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