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【サクセスボイス Vol.8】関わる人は"全員カスタマー"。スキルとホスピタリティの両立で事業成長の加速にコミットするスーパーCSM

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【サクセスボイス Vol.8】関わる人は

Growwwth Noteは、すべてのビジネスマンのためのカスタマーサクセスメディアです。

初心者からCSにどっぷりのツワモノまで、幅広い読者にお楽しみいただけるコンテンツをお届けしています。

 

今回は、リアルな企業によるリアルなカスタマーサクセスを紹介する【サクセスボイス】第8弾!

 

バックオフィスの業務を自動化し、確定申告や経費精算をはじめとした経理や人事労務領域の業務を効率化する「マネーフォワード クラウド」のHR領域の製品を扱う部署のカスタマーサクセス部・副部長である、株式会社マネーフォワードの今井 裕美(いまい ひろみ)さんにお話をうかがいました。

 

フリーランスの経験を経た今井さんだからこそのメンバーやお客様への愛があふれた取り組みにただただ感服の一本です!






組織とフリーランス、双方に取り組む中で育んだ、CSMに必要なスキルセット


最初に自己紹介をお願いします

株式会社マネーフォワード ビジネスカンパニー HRソリューション本部

カスタマーサクセス部 副部長兼オペレーショングループ リーダー 

事業戦略部 Data Opsグループ 今井 裕美です。

 

株式会社マネーフォワードでは、BtoC向けサービスのお金の見える化アプリ「マネーフォワード ME」やBtoB向けのバックオフィスSaaS「マネーフォワード クラウド」等を提供しています。

私は後者「マネーフォワード クラウド」の中でも人事労務領域の製品を扱うHRソリューション本部で、お客様の導入・運用支援をおこなうカスタマーサクセス部に所属しています。

同じ人事労務領域の製品を扱うセールスやマーケティング、開発との連携を密にしていくことを目的とした社内体制の変更があり、今の役職につきました。

 

「マネーフォワード クラウド」について詳しく教えてください

マネーフォワードには「マネーフォワード クラウドERP」という、バックオフィス領域の業務全般を支える複数製品を組み合わせて使っていただけるサービスがあります。その中で私達が関わっているのが人事労務領域で「給与計算」や「勤怠管理」「社会保険の手続き」「年末調整」「従業員情報の管理」などを対象にしたソリューションになります。


提供しているサービスの具体名でいうと、「マネーフォワード クラウド給与」「マネーフォワード クラウド勤怠」「マネーフォワード クラウド人事管理」「マネーフォワード クラウド社会保険」「マネーフォワード クラウド年末調整」「マネーフォワード クラウドマイナンバー」の6製品になります。

 

どんな背景から様々な製品サービスが誕生したんですか?

「マネーフォワード クラウド」は、個人事業主や中小企業に向けた確定申告・会計ソフトとして2013年にリリースしました。当初は会計領域のプロダクトとして提供していましたが、その時のユーザーがほとんどが経理と同時に労務も担当されている社長様だったことから、2015年には給与やマイナンバーというHR領域のプロダクトの提供も開始しました。その後、起業から上場した後にいたるまで、企業のステージに合わせたサポートができるよう、機能の幅を更に広げ、今では20を超えるラインナップとなっています。




今井さんの経歴を教えてください

新卒で、大手企業向けERPパッケージシステムの開発および販売を行っているワークスアプリケーションズに入社しました。当時はCS(カスタマーサティスファクション)グループに所属し、「顧客をファンにする」をミッションにユーザー様向けの研修やユーザ会の企画・運営を行っていました。7年ほど働いたタイミングで夫の転勤があり、東京から札幌へ転居しました。当時はリモートワークは一般的ではなく退職も覚悟しましたが、上司に相談したところ、フリーランスとしてならリモート勤務が可能になり、期せずしてフリーランスとしてデビューしました。

その後しばらく同社で働き続けたのですが、出産などもあり、やむを得ず専業主婦になりました。

 

しかし専業主婦に向いていないタイプだったようで、産後3カ月もすると時間を持て余すようになり仕事復帰に備えて勉強を始めました。今で言うリスキリングですね。

そこで選んだのがちょうど流行り始めだったRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション:Robotic Process Automation。これまで人間が対応してきた作業を、システムやAI等のテクノロジーを活用して代替しようとする取り組みやそのためのツール・サービス)です。

退社直前、大企業のお客様や同僚から「RPAというのがあるらしい」「バックオフィスの業務が楽になるらしい」という声を耳にしていたので、興味を持ちました。自分にぴったりのRPA研修も見つかり、これは運命だとRPAの世界に飛び込み、再びフリーランスとして仕事復帰、RPAのエンジニア兼ライターとして活動するようになりました。



RPAのエンジニアというと、具体的にどのようなことをするんでしょうか?

業務効率化やDX推進上の課題をお持ちのお客様に対して困っていることや実現したいことの詳細をヒアリングし、それに見合った環境を実装するところまで一気通貫でおこないます。


顧客が導入したRPAツールを、状況や環境にふさわしい形で使えるように「設定/構築」を代行する仕事をされていた、ということですね

そういうことです。あるケースでは、設定・検証は私が代行し、お客様は設定済みの環境を運用する、別のケースでは継続して自動化を進められるようにお客様が主体となり設定を進め、私はより安定した運用ができるようにアドバイスをしたり、お客様が躓いた部分の解決方法を提案する、ということもありました。カスタマーサクセスでいうと個社カスタマイズしたハイタッチでしたね。


カスタマーサクセス的な表現でいうと『伴走』でしょうか?

まさに伴走でした。そんな風にフリーランスとして仕事が安定していましたが、また夫の転勤で東京に戻ることになったんです。

この転勤は改めて自身のキャリアや働き方について考え直すいい機会でした。フリーランスは働く時間も場所も自由ですが、自分ひとりの「今ある能力」で受けられる仕事しかできないという制約もあります。それに、「今の仕事が終わったら、次の仕事はどうしよう」と、常に次を考え続けなければならない不安や、会計処理などのお金周りのことも全て自分で行わなければならない煩雑さがありました。「自分のスキルを伸ばせる環境で、今できること以上のことができるようになりたい」と考え、正社員に戻るべく、再就職に向けて活動しました。



正社員になることでよりスキルを伸ばせると思われた根拠はどういったものだったのでしょうか?

組織と環境ですね。正社員になることで、次の仕事を探して応募したり、請求や帳簿づけなどが不要になり、本来注力したい仕事に専念できるようになります。また、未経験のことでも実践で学びつつ挑戦する機会が増えます。何より、「遠くに行くならみんなで行け」というとおり、自分の得意なことと他のメンバーが得意なことをかけ合わせ、自分1人では成し遂げられないこともチームであれば実現可能になります。よりよい価値や成果を生み出せる環境に身を置きたいと思ったことが、正社員として働きたいと思った一番の理由です。



カスタマーサクセス部立ち上げ時の課題と取り組み




事業を進める中でぶつかった課題はありますか

カスタマーサクセス部としてのリソース不足です。2020年6月のカスタマーサクセス部立ち上げ当時は、クラウド給与・クラウド勤怠を導入されるお客様に対して、ハイタッチで導入支援を行っていました。しかし、お客様が増えていくにつれて全社ハイタッチではいずれ手が回らなくなります。2021年2月にハイタッチとロータッチでチームを分け、ロータッチチームではお客様の自走を後押しする導入方法を推進しました。しかし、給与計算や勤怠管理は企業規模に関わらず制度が複雑なことや、DXの広がりによるITビギナーのお客様の増加、カスタマーサクセス部の組織拡大を上回るペースでのお客様の増加により、リソースはひっ迫したままでした。


課題解決に向けてどのような取り組みを行ったのですか?

テクノロジー活用の推進です。お客様の相談にのったり、導入がスムーズに進むようお客様の後押しをしたり、そういった人だからこそできることや人が行う方が効果が高いことにメンバーが注力できるよう、人が行わなくてもよいことはテクノロジーで自動化を進めました。

具体的な取り組みとしてはEラーニングの整備と展開、製品の設定状況や利用状況の可視化、各所に散らばる顧客のデータを効率的に利用できるようにしたポータルサイトの作成、メンバーへのタスクの自動割り当てなどがあります。

 

特にEラーニングはメンバーの工数削減はもちろん、説明の標準化にも繋がりました。さらに導入支援を必要としないお客様も導入や運用で躓かないようにしたいという思いからシングルサインオン化を進め、導入支援の有無に関わらずすべてのお客様に情報を届けることが可能になりました。

 

シングルサインオン化したことによってどんな変化がありましたか

やはりEラーニングの利用者が一気に増えました。以前の利用者は500人ほどでしたが、シングルサインオン化したことで商談の段階からEラーニングをご紹介できるようになり、Eラーニングを見ながら導入をイメージする、製品を試すという流れをつくることもできました。また、製品から直接Eラーニングを開けるようにしました。これらの取り組みのおかげで、半年ほどで利用者数が1万人を超えました。今ではもっと増えています。



カスタマーサクセスを行う上で大事にされていることはありますか。

提供する製品がバックオフィスという企業の基幹となるシステムなので、そう気軽に入れ替えはできないものです。よって明るい未来を期待して採用を決めてくださったにも関わらず、導入段階でつまずくと、お客様の落胆は計り知れないものになります。逆にスムーズに導入していただけると、お客様みずから活用を進めてくださり、しっかりと使い続けていただけます。なので、いかにお客様の目線にたち、本当にやりたいと思っておられることを「できる」と感じていただけるかが大事だと考えています。


今後取り組みたいと考えていることはありますか

まだまだ人力で対処している部分が多いので、自動化をうまく取り入れて、メンバーには人だからこそできることに注力してもらえるようにしていきたいです。導入支援にたずさわるメンバーには、レクチャーやサポート対応よりも、お客様の成功に向けた活動に工数を使ってもらえるようにしていきたいですからね。

また、これまでは導入支援に重点を置いていましたが、稼働後のお客様支援にも力を入れていきたいと考えています。導入支援で培ったデータやテクノロジー活用の範囲を広げ、データで稼働後のお客様を可視化し仮説を立て、人が仮説を検証、さらに人やテクノロジーで支援を届けるといったことを目指しています。


 

最後に何か伝えたいことはありますか?



一緒に働いてくれる仲間、絶賛募集中です!

最新のテクノロジーやデータを活用しながら、お客様の成功に向けた総合的支援をするお仕事です。お客様の喜びが自分の喜び!という方を絶賛募集中です。



インタビューを終えて

今回8人目となるサクセスボイスのインタビューでは、カスタマサクセスーマネージャーとして、また組織を統括する責任者として、メンバーやお客様への配慮を最優先する今井さんの姿勢が印象的でした。人が人としてできることに注力できるよう、テクノロジーやコンテンツの整備にも最大限のちからを振り絞る今井さんの活動に、同じカスタマーサクセスの領域で働く身として大きな刺激を受けました。

今井さん、ありがとうございました!


▷▷前回分の第7弾はこちら!
 【サクセスボイス Vol.7】暮らしの最適化実現に奔走するカスタマーサクセスマネージャー


松本 隼陽

執筆者情報:

松本 隼陽(まつもと じゅんや)

2018年にBtoCスタートップ企業に入社後、訪問営業を経験。
2019年にエンジニアリング会社へ転職し、開発・運用保守・サポートの現場を経験。
その後、2022年に株式会社ユニリタに転職し、カスタマーサクセスチームのリーダーとして、オンボーディング支援やセミナー講師を担当するなど日々奮闘中。


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