カスタマーサクセス実態調査 2024大解剖!大好評のホワイトペーパーの内容を要約してお届け!

カスタマーサクセス市場は世界的な需要増により着実に成長を遂げており、近年注目が高まり続けています。カスタマーサクセスの理解と実践により、多くの企業が成果を実感し始めている一方で、SaaS/サブスクリプションビジネス市場では新規プレーヤーが年々増加し、競争が激化する中で市場シェアを争っている状態です。
2021年度の初リリースから毎年大好評の本調査ですが、今年はどのような変化・挑戦が見られたのでしょうか。
そんな最新2024年度版を今すぐチェックしたいという方はこちらのバナーからぜひダウンロードしてみてください。
気になるけど時間が取れないという方もご安心ください。
本記事では最新2024年版の調査内容を要約してお届けします。
カスタマーサクセス市場の最新動向をチェックし、日頃の活動の一助となれば幸いです。
はじめに
調査概要
【調査手法】 インターネット定量調査
【対象者】 性別:男女 年齢:20歳〜59歳 地域:全国
【対象者条件】 ①全体調査:会社員27,756名
②本調査:①のうち、SaaS/サブスクリプション事業関係者300名を抽出
【実施期間】 2024年2月16日(金)~3月8日(金)
【実査委託先】 楽天インサイト株式会社
カスタマーサクセス活動におけるサブスク市場の新陳代謝が激化!
生き残りをかけた差別化ポイントは『カスタマーサクセス』
サブスクリプションビジネス盛り上がりの理由
企業のSaaS/サブスクリプションビジネス提供状況を売上規模別にみると、売上高100億円以上企業では、SaaS/サブスクリプションサービスの提供について「提供中」「準備中」「検討中」と回答した企業が2024年度は合計すると40.2% 、売上高
100億円未満企業で29.8%と、10.4%のギャップがあることが分かりました。
また2023年度の結果も合わせた傾向をみると売上高100億円以上の企業を中心にSaaS/サブスクリプションビジネスへの参入が2年連続で増加傾向にあることが見て取れます。
サブスク市場の新陳代謝の激化
サブスクリプションビジネス市場の拡大はSaaS/サブスクリプションビジネス事業者にとって良いことばかりではないようです。SaaS /サブスクリプション製品・サービスの解約率は44.2%(前年比2.7ポイントUP)と、直近3年で徐々に横ばいから上昇の傾向をたどっていることが分かりました。
生き残りのKSF(Key Success Factor)はカスタマーサクセス!
SaaS/サブスクリプションビジネスにおいて顧客にサービスを利用し続けてもらうには、顧客の声を正しくフィードバックし、自社製品・サービスの魅力と品質を高め、顧客体験価値と成果を最大化させるための取り組みである『カスタマーサクセス』が最も重要であると考えられます。
カスタマーサクセスの成果実感度における調査では66.7%(前年度比3.7ポイントUP)が成果を実感していると回答しました。また、SaaS/サブスクリプションビジネス事業者にカスタマーサクセス組織の有無を調査した結果では85.3%が設立済みと回答しており、ビジネスにおいてカスタマーサクセスは無くてはならない役割機能だといえる結果となりました。
カスタマーサクセスに期待される成果は『LTV最大化』!
重要指標は『継続率/解約率』が最多!しかし現場の活動には多くの課題が…
カスタマーサクセス実践企業の8割以上が【課題あり】!
カスタマーサクセス活動の課題を調査したところ、83.7%が何らかの課題を抱えている
ことが判明しました。そのうち、78.7%は2つ以上の課題を抱えており、全16課題のうち14個以上該当すると回答した割合も20%を超えていることが分かりました。
また、課題別で見てもほぼすべての項目で「課題感がある」という回答が半数近くであり、どの企業もカスタマーサクセスの取り組みを実施しているものの、現場では多くの課題に直面している状態だとみてとれる結果となりました。
現場は何に悩んでいる?カスタマーサクセス実践における悩みと課題は『人材育成/ 採用』『業務改善』『顧客分析』がTOP3に!
カスタマーサクセス活動における重要課題は『人材育成/ 採用』『業務改善( 効率化/ 生産性向上)』『顧客分析』がTOP3に!
カスタマーサクセス活動の課題として昨年に引き続き「人材の育成/採用(16.3%)」「顧客分析(11.6%)」が1位と3位にランクインしています。
また、2位にランクインした「業務改善・効率化・生産性向上(13.9%)」は前年度から6.6ポイント上昇しており、上昇率が最も高いことが分かりました。
このことから、カスタマーサクセス組織の事業成長と組織成熟度に伴い、業務改善の必要性が高まっていると考えられます。
カスタマーサクセス人材に最も期待するスキルは「コミュニケーション力」と「営業力」!
カスタマーサクセス人材に期待する最も必要なスキルとして「コミュニケーション」「営業力(新規)」「営業力(既存)」がTOP3という結果になりました。
このことから顧客と社内のハブになり、LTVにも責任を持つカスタマーサクセス活動は営業職のもつ能力・スキルとの親和性が高いと推察されます。
また、上記以外にも「プロダクト知識」や「プロジェクトマネジメント」「リーダーシップ」等のスキル需要も高く、必要とされるスキルの幅広さが採用の難しさの原因であるといえるでしょう。
「業務改善(効率化/生産性向上)」に課題を感じている顧客フェーズは“プリセールス”と“オンボーディング”が最多!
カスタマーサクセス活動を行う中で、顧客接点のフェーズごとに課題感を調査したところ「プリセールス(36.3%)」、「オンボーディング(33.0%)」の2つがTOP2となり大半を占める結果となりました。
また、顧客に対するアプローチ方法の重要度は「ハイタッチ(44.8%)」が約半数を占める結果となり、これらの結果から成約や解約に繋がりやすいフェーズにおいて、人的アプローチに関する業務改善のニーズが高い傾向にあることが分かります。
「顧客分析」ニーズの裏に潜む“継続率UP”+“解約率DOWN” への期待。
カスタマーサクセス組織において重視している評価指標を調査したところ、1位は「継続率(25.5%)」2位は「解約率(20.3%)」となっており、2年連続で上位を占めていることが分かりました。
また昨年からの変化ポイントとして「顧客ロイヤリティ指標(NPS)(7.1%)」が前年比3.4ポイント増加しており、下位指標の中では大きく割合を伸ばしています。この結果から、契約継続に関する指標を重要視している傾向は変わりませんが、より顧客心理を推測するための活動としてNPSなどの中間指標を利用する企業が増えていると考えられます。
課題解決にはカスタマーサクセスツールの採用が近道なのか?
カスタマーサクセス組織が導入するタイミングと期待する成果とは。
カスタマーサクセス活動で利用しているツールは「顧客管理ツール」と「Excel/スプレッドシート」がTOP2!
カスタマーサクセス専用ツールが22.3%で第3位に
前章までの調査結果から、カスタマーサクセス活動は非常に重要な取り組みであるが、同時に多くの課題があることが分かりました。その課題を解決し顧客価値を最大化するためにカスタマーサクセスツールの導入は効果があるのかを様々な切り口から調査しました。
まずカスタマーサクセス活動における利用ツールを調査したところ、「顧客管理ツール(40.3%)」「表計算ソフト(Excel/スプレッドシート)(30.7%)」がTOP2という結果になりました。カスタマーサクセスツールは次いで3位(22.3%)となり、日本企業においても徐々に利用が進んでいることが分かりました。
カスタマーサクセスツール導入のきっかけとなった業務課題は「可視化・分析」!
カスタマーサクセスツール導入のきっかけとなった業務課題を調査したところ1位は「可視化・分析(49.7%)」で約半数を占める結果となりました。
またツールを導入するタイミングについても調査したところ「カスタマーサクセス組織の立ち上げと同時期(51.3%)」となっていることから、立ち上げ初期の段階から業務最適化の最初の一歩として「可視化・分析」に着手するためにカスタマーサクセスツールを採用しているケースが多いと考えられます。
さらに「可視化・分析」を行った後に顕在化する「型化(38.3%)」「効率化(37.7%)」の回答が多いことから、顧客管理ツールではカバーしきれない「可視化・分析」後の活動も見据えカスタマーサクセス専用ツールのニーズが高まっていると考えられます。
『可視化、型化、効率化』3K課題を解決する、カスタマーサクセスプラットフォーム『Growwwing』!
顧客体験価値を引き上げるカスタマーサクセスフォーム「Growwwing」
「Growwwing(グローウィング)」では『可視化・型化・効率化』の3K課題を解決するための機能を取り揃えており、データドリブンな活動を実現することでカスタマーサクセス担当者の活動量と品質を向上させることが可能です。
コニカミノルタ様の事例では「顧客からの期待やクレームが部内で情報共有できていない」や「業務が属人化しており事業成長の壁になっている」といった改題を抱えていたところ、Growwwingを活用することにより、「部内での情報共有・連携」「属人化業務の型化」「顧客状況の変化を検知し、プロアクティブな顧客対応」といった効果を実現し、「リピート案件2.3倍」、「新規案件3.3倍」という成果を創出しました。

執筆者情報:
佐々木 一稀(ささき かずき)
ユニリタ自社開発のフローチャートツール「Ranabase」にて開発に携わり、カスタマーサポートを担当し2022年に「Growwwing」チームへジョイン。
カスタマーサクセスメンバーとしてオンボーディング支援業務を経験し、現在ではその知見を活かし顧客の求めてる情報を発信するためにマーケティング分野を担当。
幅広い経験からの視点を生かし、カスタマーサクセスを行う方へのヒントとなるような記事を掲載できるよう全力で頑張ります。