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【サクセスボイス Vol.2】成長過程の失敗に“サクセスの鍵”多数!営業会社からプロダクトを持つ事業会社への華麗なる進化

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【サクセスボイス Vol.2】成長過程の失敗に“サクセスの鍵”多数!営業会社からプロダクトを持つ事業会社への華麗なる進化

Growwwth Noteは、すべてのビジネスマンのためのカスタマーサクセスメディアです。
初心者からCSにどっぷりのツワモノまで、幅広い読者にお楽しみいただけるコンテンツをお届けしています。


今回は、リアルな企業によるリアルなカスタマーサクセスを紹介する【サクセスボイス】第2弾をお送りすべく、自社の経験からつくりあげたCTIシステムを開発・提供する株式会社ジーシー 代表取締役の太田 陽平(おおた ようへい)さんにお話をうかがいました。


代表自身の経験をもとに立ち上げた営業会社で蓄積されたノウハウを、市場で求められる「型」としてプロダクト化し、見事収益化に至るまで成長させたストーリーをご堪能ください!


“OODAループ”そのものの創業期。「みる/やってみる」の繰り返しと圧倒的スピード感




まずは自己紹介をお願いします

株式会社ジーシー、代表取締役の太田陽平です。



太田さんのビジネス人生のはじまりについて教えてください

大学生のころにコールセンターのアルバイトをしつつ、個人事業主として高級ブランド品等のリセール事業を手がけていました。国内で仕入れたものを海外で売る、逆に海外で見つけたものを国内で売るといったシンプルなものです。


誰でも気軽にはじめられるビジネスですが、その分競合もすぐに増えてきました。となると当然価格競争になります。そういったレッドオーシャンにならない商品を探す目利きも重要ですが、やはり同じものであっても私のところから買ってもらえるような見せ方、提案の仕方を考える中で、Webマーケティングのスキルが身についたと自覚しています。これがビジネスのとっかかりですね。



大学卒業後はどこかに入社されたのでしょうか?

いえ、コールセンターやリセール事業である程度成功体験を蓄積できており、同僚や先輩、取引先など多くの方々から(どこかに就職するのではなく)起業することを強くすすめられたこともあって、大学卒業後はすぐに自身で立ち上げた会社で事業をはじめました。



立ち上げた会社の事業について教えてください

自身のコールセンターとWebマーケティングの経験・知見を活かすことを考えて起業しましたが、まずは手っ取り早く収益化を狙うべく、アウトバウンドコール(電話による飛び込み営業)の営業代理事業からスタートしました。


最初の商材は某大手キャリアの家庭用電話・インターネット回線で、開始当初は大いに稼ぐことができました。しかし、こういった売りやすい(=説明しやすい)商材にはやはり多くの競合が集まってきます。中には多少強引な売り方をしてしまうところもあったりで、市場が荒れてしまいました。


結果として消費者からの反発が商品全体に広がり、我々の営業活動も立ち行かなくなってしまいました。創業当時、取扱いはその商材のみでしたので、当然大打撃です。この件でToCビジネスの不安定さを痛感し、ToB(法人向け)商材に切り替えました。すると今度は顧客企業の都合で「突然スパッと切られる」ケースに遭遇(笑)


これらの経験から、ToCであれToBであれ、いずれかに偏った一本足打法での事業展開には大きなリスクがともなうことが分かりましたので、それからは双方バランスよく関わっていく方針に切り替えました。



そこから安定的に経営できたのでしょうか?

数字面では安定していきました。ただ、アウトバンドコールばかりをずっとやっていると、契約が取れないオペレーターが凹んでしまったり、取れる人もダれてしまったりで離職が目立つようになってきました。対外的な問題をクリアしたと思ったら、今度は社内の課題が浮き彫りになってきたというわけです。


我々に限ったことではありませんが、オペレーターがいないと仕事を受けることができません。「人」がすべてなんです。しかし、アウトバウンド一本では人材が安定しない。そこで、企業のコールセンター業務請負いなどのインバウンド(着信)対応を事業の柱に加えました。具体的には、美容系サービスを扱う会社の予約受付や、全国展開しているディスカウンターの問い合わせ対応などで、多様な業種・業界の仕事を請け負うことで、アウトバウンド、インバウンド双方において、さまざまな案件に対応できる体制が整っていきました。


また、私自身がリセール事業時代に培ったWebマーケティングのノウハウを活用した通販サイトの立ち上げと、コールセンター業務によるナレッジを活用した販売活動支援およびカスタマー対応、これらすべてを一元的にサポートするコンサルティングパッケージの提供も行っております。

 

「人のモノ」を売る中で見えてきた「自分たちの型」

「人のモノ」を売る中で見えてきた「自分たちの型」



“CALLTREE”が生まれた背景を教えてください


ToCからToB、その後にそれら双方。そしてアウトバウンドからインバウンドも加えた複合対応まで、「架電」に関わる事業であればほぼすべてをこなしてきた経験から、我々が業務システムに求める要件がどんどん高まっていきました。


「架電」における最重要システムは当然CTI(=Computer Telephony Integration:PC上で顧客リスト管理と架電行為を両立的に実現させる技術。電話機に番号入力するなどの作業が不要となり、スピーディな架電が可能となる)になります。


我々の事業では、個人向け、法人向けそれぞれにおいて複数商材を同時に管理でき、アウトバウンドコールに必要な情報のインプット/アウトプット、またインバウンド対応に欠かせないオペレーションを「ワンストップ」で実現し、社内/社外を問わずスムーズな情報共有や報告ができるシステムがあると理想的なのですが、そんなものは世の中に存在しませんでした。


だったら自分たちで作ってしまおうということで生まれたのが“CALLTREE”です。



“CALLTREE”の概要と強みを教えてください

2016年から開発に着手し、2018年から販売を開始した、Webブラウザー上で架電・通話録音・顧客管理・業務フロー構築、稼働集計などが可能となる、クラウド型CTIシステムです。複数商材の管理が容易に実現でき、それぞれに紐づく顧客のステータス把握もできるCRMの機能も実装されています。


アウトバウンド・インバウンド・ToC・ToBの4つの分類において、それぞれ「特化型」のCTIが市場に多く存在する中、すべてを1つのシステムで対応可能にする為の「自由度の高いカスタマイズ性」が強みです。複数の案件やプロジェクトを同時に運用することをベースの概念として開発しているため、汎用性の高さも兼ね備えています。



“CALLTREE”の営業状況を教えてください

2021年10月現在で導入総数500回線。累計取引は100社/300プロジェクトを突破しました。CALLTREEとセットで、自社の背景を活かした「架電関連事業」のコンサルもやっています。最初にツールとノウハウを提供して、最終的に顧客企業内にビジネスの仕組みを「型」として確立するのがゴールです。


現在の主要導入先はアウトバウンドで新規開拓をしている企業です。架電リストに対してアップセルやクロスセルをするために継続的なコミュニケーションをする必要がある、一言でいうと「説明型商品を取り扱う企業」ですね。


多くの「失敗からの復活=成功」を経験した企業ならではの“カスタマーサクセス”

現在取り組んでおられるカスタマーサクセス活動を教えてください

規模や事業内容に応じて、当社のコールセンターの運営ノウハウを元に“サクセス事例”を共有しています。また、CALLTREE導入企業による活用事例をインタビュー記事として提供するメディアの運営や活用のためのレクチャーを定期的に行っています。

 

今後想定されている新たなカスタマーサクセス関連の取り組みがあれば教えてください

導入企業の登壇によるセミナーで、活用事例を「生の声」で共有していきたいと考えています。業種・業界によって使っている機能と使っていない機能が別れるため、(顧客)自身の業種に近い企業の事例を通じ、CALLTREEの高いカスタマイズ性を「具体的に/どのように活用しているのか」かを、コミュニティを通して知ることができるような状態にしていきたいと考えています。


また、ロー・テックタッチ活動の強化施策として、活用事例を嚙み砕いたコンテンツのサービスサイトへの掲載や、メルマガの質と量の強化、各種施策への導線設置など、どんどん実行していきたいですね。


カスタマーサクセスの組織構成を教えてください

現在、5名でセールスとサポート、カスタマーサクセスを複合的に担当しています。もともとの「売りの機能」はCTI(=電話をかけるためのシステム)で、設定が済んでしまえばあとはルーティン業務を実行するだけで済むことから、比較的に簡単・短時間でオンボーディングは完了していました。したがってカスタマーサクセスに特化した人材は必要なかったんです。


しかし、電話機能を除くと、とたんにCRMとして成立するプロダクトですので、CRM SaaSのマーケットで戦うために半年前から無料プランをリリースしています。この無料プランで、登録社数/案件数、使用可能な機能を絞った形で初期導入してもらい、組織的に運用する段階でCTI機能付きの標準プランに移行してもらうことを狙っています。この段階になると本格的なCRMとしての機能活用を促す必要があるため、オンボーディングの重要度が増してきます。そうなるとカスタマーサクセスだけに専念するメンバーも必要になってくると考えています。


正直なところ、企業や事業のインフラとして導入されるサービスですので、一度入り込んでしまうと解約はほとんどされないという性質上の強みがあります。ということは同時に、他社のCTIを導入している企業のリプレイスをはかるのは難しい領域であるとも言えます。しかし、お客様目線に立ち、いいものを提供し続け、顧客が顧客を呼んでくれるような状態をつくることができれば、他社製品からの乗り換えを含め、さらに多くの顧客を獲得することができると信じています。


そういった未来に向けたカスタマーサクセス活動の強化は今後の最優先事項だと考えています。

 

読者に対し、最後に何か伝えたいことはありますか?



いかにお客様目線にたってサービスをよくしていくか、を考えるため、我々もコールセンター事業を自前で継続していくことが大事だと思っています。私自身も職人気質なので、現場に入って業務を体感し続け、現場のペインを見つける作業を繰り返していくつもりです。

その中で感じたことを自社の業務プロセスに反映させ、プロダクトの改善につなげていくとともに、社員たちの声にもしっかりと耳を傾け、カスタマーサクセス(CS)とエンプロイーサクセス(ES=自社メンバーのサクセス)をいかに両立していくのかを考え続けていきたいと思います。

こんな株式会社ジーシーを、CALLTREEを、応援していただけるとありがたいです。

 

インタビューを終えて

大学を出てすぐに創業し、試行錯誤を繰り返しながら着実に成長してきた太田さんですが、言葉の端々に感じられる謙虚さに、今後のさらなるご発展を確信させられました。自社への強いおもいと、自社プロダクトの研鑽に対する強烈なコミット感、何よりも溢れ出るエネルギーで、カスタマーサクセスを推進されつつ、業界全体の繁栄を実現されることと思います。

太田さん、ありがとうございました!


篠原 正憲(しのはら まさのり)

執筆者情報:

篠原 正憲(しのはら まさのり)

株式会社ユニリタ
クラウドサービス事業本部
Growwwingグループ
プロダクトマーケティング

ソフトバンクグループ、CDG(セールスプロモーション事業)などのBtoBソリューション企業にてセールス/マーケティング職を歴任。2016年以降数社のスタートアップにて新規事業開発を担当し、組織の立上げからデジタルマーケティングによるリード獲得、セールス、カスタマーサポート/サクセスまでを統合的にマネジメント。新期事業の立上げ経験を成長著しい領域で活かすべく2020年からGrowwwing事業にジョイン。


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